症例要約作成の手引き

症例要約作成の手引き
 
  1. ホームページ( https://www.jsdt.or.jp/specialist/2112.html → [症例要約について] → [申請書様式(症例要約)] )よりファイルをダウンロードしてください。

  2. 維持透析症例(A)から腎移植症例(I)までのファイルを用いて、経験症例を入力してください。全部で9項目の18症例となります。明朝体11ポイント(48文字×42行程度)、文字数は2,000文字以内を目安に、必ず1枚以内で作成してください。

  3. 症例要約は申請者が経験した症例について透析療法の観点にたち、容易に判読できるよう記載してください。原則、【主訴】【現病歴】【既往歴】【家族歴】【入院時現症】【入院時検査所見】【入院後経過、透析方法、透析条件】【考察】【文献】で構成してください。バスキュラーアクセス作製、剖検、腎移植症例以外は、必ず血液浄化療法条件を記載してください。
    また、上記の(A)~(I)のファイルで、記入要項が示されている症例要約(E)~(I)は、指定事項に従って記述してください。血液透析装置組み立て・操作、バスキュラーアクセス作製、剖検、腎移植などの症例要約は、ホームページに掲載のモデル集を参考に作成してください。

  4. 患者情報(施設の患者ID、年齢、性別)、施設名、入院日・退院日、受持期間を記載してください。ただし、患者が特定されないような配慮、および患者に対して倫理的配慮をした経過記載が必要です。
    なお、透析記録用紙、病理解剖診断書、死因検討会記録、サンプリング審査における病院サマリー等を提出の際は、患者の個人情報(氏名・生年月日・住所・連絡先)を確実に消去(黒塗りした後、元情報が透過して見えてしまわないよう、厚めの紙を貼付して再度コピーをとる、など)してください。個人情報保護法抵触の際は、受験資格の不適化の検討対象となります。

  5. 考察には、診断と治療に至った根拠、転帰を示すとともに、文献も引用して記載してください。

  6. 今回提出する症例要約すべてを、教育責任者(又はそれに準ずる責任者)に十分チェックしていただいた上で、症例要約すべてに教育責任者の自筆署名をもらってください。
    なお、複数の施設での症例要約を記載される場合は、施設ごとの教育責任者の自筆署名が必要、教育責任者が不在の場合には施設長の自筆署名が必要となります。該当する箇所に○をつけてください。

  7. 症例要約18 症例すべて認定施設・教育関連施設からのものをご提出ください。
    用紙は症例ごとにコピーし、使用してください。
    また、他者の症例を流用した場合や、作成において不正(行為)がみつかった場合は失格となります。

  8. 外来症例は2例まで認められます。ただし、その症例に関わったことがわかるカルテのコピーなどを添付するか、またはどの部分に関わりがあったかを要約中に明確に示す必要があります。症例要約の「外来症例」に〇をつけてください。

  9. 診療実績必須症例一覧表の採点欄は、事務局記入欄となります。



A. 維持透析症例
維持透析症例については、症例要約6症例をご提出ください。このうち、少なくとも血液透析症例1例および腹膜透析症例(含むCAPD)1例を含むようにしてください。

B. 慢性腎不全透析導入症例
慢性腎不全透析導入症例については、症例要約3 症例をご提出ください。
血液透析症例、腹膜透析症例とも含むことは可能ですが、このうち、少なくとも血液透析症例1例を含むようにしてください。
なお、慢性腎不全透析導入症例の要約では、血液透析、腹膜透析、腎移植の3つの腎代替療法の選択機会を患者に与えたことを明示してあるかどうかも評価対象となります。

C. 急性腎不全血液浄化症例
急性腎不全血液浄化症例については、症例要約2 症例をご提出ください。

D. 血液透析装置の組み立て・操作症例
血液透析装置の組み立て及び操作症例については、症例要約1 症例をご提出ください。
施行日透析記録用紙のコピーを必ず添付してください。
患者の個人情報は、必ず確実に消去し、ご提出ください

E. バスキュラーアクセス作製症例(手術助手や手術見学を含む)
バスキュラーアクセス作製症例については、症例要約1症例をご提出ください。

F. バスキュラーアクセスカテーテル留置症例
バスキュラーアクセスカテーテル留置症例については、症例要約1 症例をご提出ください。
一時的バスキュラーアクセスカテーテルだけではなく、長期留置カテーテル(カフ付きカテーテル)留置を行った症例でも可能です。

G. 透析症例剖検例または死因検討例
透析症例剖検例または死因検討例については、症例要約1 症例をご提出ください。
他施設での剖検例や剖検に立ち合った症例、剖検検討会(CPC)への参加症例も認められます。
剖検例については、病理医が作成した病理解剖診断書(報告書)のコピー(各臓器所見の詳しい記録は必要ありません)を、死因検討例については、死因検討会の内容を記載した記録(議事録)のコピーを必ず添付してください。
病理解剖診断書(報告書)の主治医欄に申請者名の記載がない場合は、解剖症例に対する申請者の関わり(共同主治医、透析担当、CPC 出席など)について記載した書面を添付してください。(病理医・教育責任者または所属長の署名・印が必要となります)
患者の個人情報は、必ず確実に消去し、ご提出ください

H. その他の血液浄化法(血漿交換,吸着,顆粒球除去など)
その他の血液浄化法については、症例要約2 症例をご提出ください。

I. 腎移植症例(移植手術の見学,移植の情報提供を含む)
腎移植症例、他施設での腎移植術研修、術後診療、情報提供については、症例要約1 症例をご提出ください。