【重要】鳥インフルエンザA (H7N9)に関する重要なお知らせ

平成25年5月7日

日本透析医学会 会員各位

 
 さて、皆様もご存じのように中国における鳥インフルエンザ(H7N9)感染は、二市八省と台湾に広がり患者数121名うち死亡23名に及んでいます。現時点ではヒト-ヒト感染は確認されていませんが、動物との接触の明らかでない症例もおり、国立感染症研究所の解析ではウイルスのヒトへの親和性を有している可能性が指摘されており、ヒト-ヒト感染へ進展する可能性が心配されています。また、日本への侵入も目前に迫っているのではないかと警戒されています。

 透析患者はSARSにおける経験でも、易感染性と重篤化しやすいことが指摘されており、透析施設には厳重な監視と予防策の実行と、万一の発生時への対応の準備が求められています。特に中国・台湾からの帰国者とその濃厚接触者には厳重な監視が求められ、また、厚生労働省健康局結核感染症課からは保健所を通じて、医療機関に対して下記の要件(*)に該当する患者を診察した場合の保健所への情報提供について、協力依頼が行われています。
      
(*情報提供を求める患者の要件)38度以上の発熱と急性呼吸器症状を呈し、臨床的又は放射線学的に肺病変(例:肺炎又はARDS)が疑われる者であり、発症前10日以内に中国に渡航又は居住していた者。但し、他の感染症によること又は他の病因が明らかな場合は除く。

 日本透析医学会会員には、医会Web( http://www.touseki-ikai.or.jp/htm/07_manual/index.html )より「透析施設における新型インフルエンザ対策ガイドライン」および解説スライド「透析者のための新型インフルエンザ対策 なめてはダメ、しかし恐れすぎてもダメ 正しい知識を持って確かな対策を!」を参照のうえ、最新の情報を厚労省の鳥インフルエンザ専用頁「鳥インフルエンザA(H7N9)について」http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/infulenza/h7n9.html や 国立感染症研究所Web http://www.nih.go.jp/niid/ja/diseases/a/flua-h7n9.html などから入手して、対策の確認と貴施設の事業継続計画(事業者・職場における新型インフルエンザ対策ガイドライン(改定案)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/07/dl/s0730-13e.pdf )の現時点の状況に合わせた見直しを行ってください。

 今後、日本透析医学会では、今回のインフルエンザの流行状況を監視して、必要に応じた情報提供を行う予定です。学会からのご連絡にご注意お願いします。


日本透析医学会 理事長 水口  潤
同総務委員会委員長 新田孝作
同総務委員会感染調査小委員会委員長 篠田俊雄
日本透析医会医療安全対策委員会感染防止部会委員長 秋葉  隆